2026年 年頭所感

　2026年の年頭にあたり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
　また、平素より当協会にご支援を賜り厚く御礼申し上げます。

　昨年は暗号資産およびステーブルコイン業界にとって大きな節目の1年となりました。暗号資産においては、金融審議会「暗号資産制度に関するワーキンググループ」にて暗号資産の管轄法を資金決済法から金融商品取引法に変更していくことが議論され、また、ステーブルコインにおいては、日本初となるステーブルコインの発行体および電子決済手段等取引業者が登録を受けました。

　世界の潮流をみても、今後、多くの取引がオフチェーンからオンチェーンに変わっていく傾向が見られており、益々、暗号資産およびステーブルコイン事業者にとって求められる社会的役割は大きくなってくることが想定されます。

　市場が変化し、また、社会的責任も高まっていく中で、会員企業の皆様におかれましても、改めてより一層の経営管理態勢の強化に取り組んで頂くよう重ねてお願い申し上げます。

　セキュリティ強化はもちろんのこと、これまで以上に利用者保護の強化が求められますし、不公正取引の監視体制の強化を含めた経営管理態勢の強化は経営者自身が率先して最優先事項として取組みを期待いたします。

　当協会についても、抜本的な体制強化に努める所存です。認定自主規制機関として、より強固な体制を構築し、暗号資産審査についてはより専門性を有した中立的・独立性の強い委員会の設置、不公正取引監視体制の強化、利用者保護を徹底するための体制強化に努めて参ります。

　このような体制強化の帰結として、暗号資産およびステーブルコイン市場の健全な成長が期待されることと確信しておりますし、その結果としてWeb3市場が日本経済・財政に貢献していけるよう、業界を挙げて取組みを進めて参ります。

　皆様のご健康とご多幸をお祈りし、新年のご挨拶とさせていただきます。
　本年も引き続きご支援を賜りますようお願い申し上げます。

一般社団法人　日本暗号資産等取引業協会 会長